平成13年度 産業機械の受注・生産見通し

平成13年2月

一般社団法人 日本産業機械工業会


1.一般経済動向

2.受注

(1)平成12年度の受注
(2)平成13年度の受注

3.生産


表1:平成13年度 産業機械機種別受注見通し

表2:平成13年度 産業機械機種別生産額見通し


1.一般経済動向

 平成12年度のわが国経済は、最悪期を脱し、緩やかな回復傾向を示している。政府見通し実質成長率では1.2%のプラス成長が見込まれ、民間設備投資を中心に回復が進むものの、依然として個人消費の改善は遅れており、自律的な回復への歩みは明確になっていない。
 一方海外では、高い経済成長率を示していた米国経済は、株価の頭打ちや消費の伸び悩み等、先行き懸念材料が出てきている。欧州は、原油価格が高止まりにあるものの、ユーロ安による輸出拡大等から景気は堅調さを維持している。アジアでは、年度後半に入り成長率の鈍化が見られた。
 このような諸情勢の中にあって、以下のとおり平成12年度受注・生産見込み及び平成13年度受注・生産見通しを策定した。各界のご参考に供し得れば幸いである。
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2.受注

  (1)平成12年度の受注

平成12年度の受注実績見込み: 内需は、電力業の設備投資抑制から非製造業向けが減少するが、紙・パルプ、化学、非鉄金属、一般機械、自動車、精密機械等の製造業や、ダイオキシン対策など環境装置を中心とした官公需の増加により、対前年度比114.0%の4兆569億円と見込んだ。一方外需は、単体機械ではアジア向けや北米・欧州向けで増加、またプラントは低水準ながら横這いとなり、対前年度比118.1%の1兆1,914億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比114.9%の5兆2,483億円と見込んだ。
 機種別受注状況は以下のとおりである。

ボイラ・原動機: 内需は、官公需及び代理店向けで若干増加するものの、主力の電力業向けの大幅減と一般機械、電気機械等の製造業向けの減少により、対前年度比90.0%の7,819億円と見込んだ。一方外需は、アジア向けで低迷するものの、北米・欧州・中南米向けの増加により、対前年度比120.0%の3,722億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比97.9%の1兆1,541億円と見込んだ。

鉱山機械: 内需は、民間部門で中核をなす窯業土石及び鉱業で減少となったが、鉄鋼業や建設業、官公需等で伸長し、対前年度比110.0%の477億円と見込んだ。一方外需は、年度当初から低迷が続き本格的な回復には至らず、対前年度比85.0%の18億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比108.8%の495億円と見込んだ。

化学機械: 内需は、電力業向け大気汚染防止装置等の減少があったものの、紙・パルプ、化学、石油・石炭製品、電気機械等の製造業向けの増加、また環境装置(汚泥処理装置や大気汚染防止装置等)を中心とした官公需の増加により、対前年度比130.0%の1兆1,347億円と見込んだ。一方外需も、アジア向けが不振だったものの中東・欧州・南米・アフリカ向けの増加により、対前年度比130.0%の3,884億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比130.0%の1兆5,232億円と見込んだ。

タンク: 内需は、官公需ではLPG国家備蓄計画の実施により増加し、更に石油・石炭製品、その他製造業向けで増加したことから、対前年度比350.0%の269億円と見込んだ。一方外需は前年度の水準が低く、反動増を見込むものの、年度当初から低迷が続き、対前年度比70.0%の13億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比294.1%の283億円と見込んだ。

プラスチック加工機械: 内需は、化学、電気機械、自動車、精密機械、その他製造業向けの増加により、対前年度比120.0%の783億円と見込んだ。一方外需も、前半のアジア向けを中心とした増加から、対前年度比105.0%の1,038億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比111.0%の1,821億円と見込んだ。

ポンプ: 内需は、電力業向けの不振が続くものの、化学、精密機械、卸・小売業及びその他非製造業等での増加により、対前年度比102.5%の3,194億円と見込んだ。一方外需は、アジア向けを中心とした増加により、対前年度比110.0%の580億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比103.6%の3,775億円と見込んだ。

圧縮機: 内需は、エネルギー関係を中心とした化学、一般機械、電気機械、自動車等の製造業向け、代理店向け、地方自治体向け等の官公需における増加により、対前年度比125.0%の1,232億円と見込んだ。一方外需はアジア、北米向けの増加により、対前年度比105.0%の401億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比119.4%の1,633億円と見込んだ。

送風機: 内需は、官公需で伸び悩んだものの、鉄鋼業等の製造業向けの増加により、対前年度比102.5%の382億円と見込んだ。一方外需は、主要市場のアジア向けで緩やかな回復を示したが全体としては低迷し、対前年度比97.5%の16億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比102.3%の398億円と見込んだ。

運搬機械: 内需は、化学、鉄鋼業、電気機械、自動車、運輸業、卸・小売業、その他非製造業等の民需及び官公需の増加により、対前年度比120.0%の2,914億円と見込んだ。一方外需は、アジア及び北米向けの増加により、対前年度比105.0%の803億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比116.4%の3,717億円と見込んだ。

変速機: 内需は、一般機械、電気機械、その他非製造業等の民間部門の増加により、対前年度比117.5%の448億円と見込んだ。一方外需も、主な輸出先であるアジア及び北米向けの増加により、対前年度比110.0%の109億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比115.9%の558億円と見込んだ。

金属加工機械: 内需は、主力の鉄鋼業で設備投資の低迷が続いたものの、一般機械、自動車、その他非製造業の増加により、対前年度比130.0%の605億円と見込んだ。一方外需は、大幅な回復は見込めないものの、年度後半においてアジア向けが増加したことから、対前年度比100.0%の430億円と見込んだ。この結果、内外総合では、対前年度比115.6%の1,035億円と見込んだ。

その他産業機械: 業務用洗濯機、メカニカルシール等を含むが、中核をなすのは官公需向けのごみ処理装置である。内需は、ダイオキシン規制に対応するための大型炉への移行や改造工事による需要増から、対前年度比120.0%の1兆1,094億円と見込んだ。一方外需は、アジア・欧州・北米向けの増加により、対前年度比120.0%の895億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比は120.0%の1兆1,989億円と見込んだ。
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  (2)平成13年度の受注

平成13年度の受注見通し: 民間製造業向けは、景気の回復と企業業績の改善を背景に、生産性の向上に係る設備投資が多くの業種で見込まれ、引き続き増加するものと見込む。民間非製造業向けは、中核をなす電力業の投資抑制が続き、低水準となるものの、運輸業、卸・小売業、その他非製造業向け等で増加し、ほぼ前年度並と見る。官公需は、主力の環境装置において循環型経済・社会システムの構築へ向けた投資が期待されるが、地方財政の悪化等から減少するものと見込み、内需全体では対前年度比101.8%の4兆1,281億円と見通した。一方外需は、米国経済の減速やアジア経済の先行き不安があるものの、対ドル・対ユーロでの円安効果や、地域的には中南米・アフリカ等での市場開拓努力の成果による輸出拡大、中東産油国向けの増加、堅調な欧州景気等から、対前年度比103.2%の1兆2,291億円と見通した。内外総合では、対前年度比102.1%の5兆3,573億円と見通した。

 機種別受注状況は以下のとおりである。

ボイラ・原動機: 内需は、主要な需要先である電力業の投資抑制は続くものの更新・改修需要から横這いの、対前年度比100.0%の7,819億円と見通した。一方外需は、アジア向け等で増加が期待されるが、欧州及び北米向けで昨年の反動減から、対前年度比100.0%の3,722億円と見通した。内外総合では、対前年度比100.0%の1兆1,541億円と見通した。

鉱山機械: 内需は、官公需の反動減が懸念されるものの、民間部門での投資拡大を見込み、対前年度比102.5%の489億円と見通した。一方外需は、需要の回復が期待薄なことから、対前年度比100.0%の18億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比102.4%の507億円と見通した。

化学機械: 内需は、官公需の環境装置で若干の減少を見込むものの、化学、紙・パルプ、石油石炭製品等の民間製造業向けの増加を見込み、対前年度比112.5%の1兆2,766億円と見通した。一方外需も、化学・石油化学プラントの緩やかな回復と設備投資の増加を見込み、対前年度比110.0%の4,273億円と見通した。この結果、内外総合では、対前年度比111.9%の1兆7,039億円と見通した。

タンク: 内需は、昨年度に増加した官公需の剥落から反動減が予想されるものの、大型備蓄案件が見込まれていることから、対前年度比90.0%の242億円と見通した。一方外需は、前年度ベースが低いことから若干増を見込み、対前年度比102.5%の13億円と見通した。内外総合では、対前年度比90.6%の256億円と見通した。

プラスチック加工機械: 内需は、IT関連投資が一巡したことと、昨年度が高水準だったことから反動減を見込み、対前年度比97.5%の763億円と見通した。一方外需も、設備投資の一服感から若干減少を見込み、対前年度比95.0%の986億円と見通した。内外総合では、対前年度比96.1%の1,750億円と見通した。

ポンプ: 内需は、民間需要で増加が見込まれるものの、官公需での減少が予想され、対前年度比100.0%の3,194億円と見通した。一方外需は、アジア・中東向けを中心に需要増加を見込み、対前年度比102.5%の594億円と見通した。内外総合では、対前年度比100.4%の3,789億円と見通した。

圧縮機: 内需は、官公需の減少が懸念されるものの、設備投資が好調な民間製造業向けで引き続き需要増加を見込み、対前年度比107.5%の1,325億円と見通した。一方外需も、アジア及び中東向けの増加を見込み、対前年度比105.0%の421億円と見込んだ。内外総合では、対前年度比106.9%の1,746億円と見通した。

送風機: 内需は、引き続き民間部門の増加を見込み、対前年度比102.5%の391億円と見通した。一方外需は、前年並みを見込み、対前年度比100.0%の16億円と見通した。内外総合では、対前年度比102.4%の408億円と見通した。

運搬機械: 内需は、民間部門での物流システム等で引き続き増加を見込み、対前年度比110.0%の3,205億円と見通した。一方外需は、主な輸出先であるアジア及び北米向けの伸びは見込みがたく、対前年度比100.0%の803億円と見通した。内外総合では、対前年度比107.8%の4,009億円と見通した。

変速機: 内需は、一般機械や物流関連の設備投資が続くと見込み、対前年度比110.0%の493億円と見通した。一方外需もアジア向けの増加により、対前年度比105.0%の115億円と見通した。内外総合では、対前年度比109.0%の608億円と見通した。

金属加工機械: 内需は、主力の鉄鋼業で稼働率上昇による取替や改修等の需要を見込めるものの、増産設備投資は期待できず、対前年度比100.0%の605億円と見通した。一方外需は、アジア市場で鉄鋼の需要増を予想するが、設備投資は期待できず、対前年度比100.0%の430億円と見通した。内外総合では、対前年度比100.0%の1,035億円と見通した。

その他産業機械: 内需は、主力をなす官公需向けの都市ごみ処理装置については、前年度にダイオキシン法規制関連の需要で大幅増となったが、地方財政の悪化や反動減が予想され、対前年度比90.0%の9,984億円と見通した。一方外需は、主力の都市ごみ処理装置については、アジアでの潜在的な需要を見込むものの、資金的問題や技術移転等の問題により大幅増は見込めず前年並みの、対前年度比100.0%の895億円と見通した。内外総合では、対前年度比90.7%の1兆879億円と見通した。
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3.生産

 当工業会の取扱機種は、そのほとんどが一品ごとに使用の異なる受注生産品であり、受注と生産のタイムラグは発電プラント、化学プラント等の場合は3〜4年と長期にわたる一方、小型の汎用機の場合は3〜4ヶ月と短く、平均して12ヶ月前後と見込まれる。
 一方、外需の動向を左右するプラントについては、現地調達あるいは第三国貿易が推進されており、プラントが受注に計上されても国内の生産に寄与する分は減少している。また、環境装置のように、経済産業省の機械統計に計上される機器が少なく、受注と生産が整合しないものがある。
 そこで過去の受注動向、機種の特性等を勘案して、平成12年度の生産は対前年度比101.4%の2兆7,213億円と見込んだ。
 また、平成13年度については、対前年度比101.0%の2兆7,488億円と見通した。
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お問合せ先
本部(東京)企画調査部
TEL03-3434-6823
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mailto:prd@jsim.or.jp

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